医療法人樹会 糖尿病・腎・高血圧 ふくはら内科クリニック

1型糖尿病

1型糖尿病について

1型糖尿病は主に自己免疫によっておこる病気です。『体内でインスリンを分泌する唯一の細胞である膵β細胞が何らかの理由により破壊され、インスリン分泌が枯渇して発症する糖尿病』と定義されています。1型糖尿病は生活習慣病でも、先天性の病気でもありません。厚生労働省の研究班によると日本の1型糖尿病患者の総数は10~14万人といわれており、有病率は約0.11%でありおよそ1000人に1人が1型糖尿病を発症しています。
1型糖尿病は、進行の様式によって3つのタイプに分類されます。

劇症1型糖尿病

数日間で急激に進行
診断基準
  • 初診時に尿ケトン体陽性、血中ケトン体上昇のいずれかを認める
  • 血糖値≥288mg/dlかつHbA1c<8.7%
  • 発症時の尿中Cペプチド<10μg/日または空腹時血中Cペプチド<0.5ng/ml

急性発症1型糖尿病

数週間~数か月で症状が進行
診断基準
  • 口渇、多飲、多尿、体重減少などの糖尿病(高血糖)症状の出現後、おおむね3か月以内にケトーシスあるいはケトアシドーシスに陥る。
  • 膵島関連自己抗体が陽性である。
  • 膵島関連自己抗体が証明できない場合内因性インスリン分泌が欠乏している。

    内因性インスリン分泌の欠乏が証明されない場合、あるいは膵島関連自己抗体が不明の場合には、診断保留とし、期間をおいて再評価する。

緩徐進行1型糖尿病

数年~数十年で緩徐に進行
診断基準
  • 経過のどこかの時点でGAD抗体、膵島細胞抗体(ICA)が陽性

    IA-2抗体、IAAもしくはZnT8抗体に関するエビデンスは不十分であるため現段階では診断基準に含めない

  • 糖尿病の発症(もしくは診断)時、ケトーシスもしくはケトアシドーシスではなく、ただちには高血糖是正のためインスリン療法が必要とならない。

1型糖尿病の治療

1型糖尿病の患者さんにおいては生涯にわたってインスリン治療が必要となりますが、膵β細胞の破壊(インスリン分泌能)の程度により血糖コントロールの難易度が変わります。急性発症の患者さんでは自分のインスリンが全く分泌していない(枯渇している)方と残っている方がおられます。一般的にインスリンが枯渇している方ほど血糖値が変動しやすくコントロールに難渋することが多々あります。一方、自分のインスリンが残っている方では血糖のコントロールが安定化します。

インスリン治療にはインスリン頻回注射療法(MDI:Multiple Daily Injection)、インスリンポンプ療法(CSII:continuous subcutaneous inslin infusion,SAP:Sensor Augmented Pump)があります。

自己血糖測定器

1型糖尿病でインスリン治療中の方は血糖測定が必須です。
当院で以下の血糖測定器を使用し、患者様の血糖コントロールをお手伝いいたします。

フリースタイルリブレ

当院ではフリースタイルリブレを導入しております。
血糖のトレンドを『見える化』、穿刺不要のため痛くない血糖測定が可能です。
一度のスキャンで過去8時間のグルコース推移および直近のグルコーストレンドを簡単に確認できます。また、スマートフォンをかざすだけで血糖測定が可能な『リブレlink』も導入しております。人前でもグルコース値を確認していることが気づかれにくいです。

強化インスリン療法(インスリン頻回注射)、あるいは強化インスリン療法から2回打ちに変更した患者様が適応ですので気軽にご相談下さい。

GlucoCardPRIME
(グルコカードプライム)
GlucoCardPRIME(グルコカードプライム)

使いやすさと機能性を兼ね備えた最新モデルです。カラー液晶、音声ガイドもあり使いやすく、患者様の血糖管理をサポートします。Bluetoothによりスマートフォン用糖尿病管理アプリ「スマートe-SMBG」とのワイヤレス(無線)通信が可能です。

カーボカウント法

『インスリンに合わせる食事』から
『食事に合わせるインスリン』に

炭水化物(糖質)は英語でcarbohydrates(カーボハイドレイト)と呼びます。普段の食事の中で、炭水化物(糖質)量を把握して食後の血糖値を調整する方法を『カーボカウント』といいます。糖質の量をご自身で把握することによってそれに対して必要なインスリンを打ちます。

例えば、普段インスリン療法を行っている方でインスリンの単位数を固定打ち(例:ヒューマログ朝食前4単位-昼食前4単位-夕食前4単位)を指示されている方がカーボカウントを導入することによって、その時の食事量や種類に応じてインスリンの単位数を自分で調整するということが可能です。よって食事に合わせるインスリン加療が可能になります。

カーボカウントには『基礎カーボカウント』と『応用カーボカウント』があります。

応用カーボカウントを習得することによって『インスリンに合わせる食事療法』から『食事に合わせるインスリン療法』にできます。カーボカウントを行うことで糖尿病のコントロールが改善するというデータがございます。

主に管理栄養士による指導が必要となりますので興味がある方はお気軽にご相談下さい。当院では『糖尿病療養指導士』の資格を持っている管理栄養士による糖尿病に特化した専門的な栄養相談を受けていただくことが可能です。

1型糖尿病だけでなく2型糖尿病の方でも習得可能です。

インスリンポンプ療法

インスリン治療にはインスリン頻回注射療法(MDI:Multiple Daily Injection)、インスリンポンプ療法(CSII:continuous subcutaneous inslin infusion,SAP:Sensor Augmented Pump)があります。

インスリン頻回注射療法(MDI)は、決められた単位数を毎食前に打つことですがインスリンポンプ療法は携帯型のインスリン注入ポンプを使用し、インスリンを皮下に持続的に注入する治療法です。

インスリンポンプ療法を行うことにより、生活スタイルに合わせてインスリンを注入することができます。

当院では外来導入は行っていないため、お近くの病院で導入をお願いしています。
現在、CSII療法のみ取り扱っておりSAP療法をご希望の際はご相談下さい。